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吉沢悠

「面白うないのう」は流行語大賞をとるのか?






なんてことはともかく、吉沢悠(ひさし)の成親は──いや成親の吉沢悠はと言ったほうがいいのか──今度の大河で一番ユニークなキャスティングだったと言ってもいいほどだ。ナベプロに属して連ドラの2番手3番手で使われまくってた頃、吉沢悠(当時はゆうと訓ませてた)と言えばとにかく「いいやつ」「裏表のないやつ」「一生懸命なやつ」「主人公を脇から支える頼りになるやつ」というポジティブな役どころ一辺倒だったが、あまりのそればっかりに疲れたのかナベプロを辞めて芸能界から出奔、近年また事務所を替えて復帰してからは折悪しくあまり見ていなかった。だがいきなり再会したこの『清盛』では「これがあの吉沢悠か?」と目を疑うような怪演。お歯黒で白塗りでナヨッとした頼りにならないお公家様で、最後は謀反にしくじって流罪・餓死の憂き目。どっと倒れた瞬間「面白うな…」とつぶやくかと思いきや残念ながらそれはなかったが、俳優として一段と面白くなったことは間違いないだろう。








































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