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良寛の剃刀

良寛の里美術館

和島村(わしまむら・現在長岡市編入)の良寛の里美術館での〈禅師生誕250年記念特別展〉が6/30までだというので、覗きにいってきた。美術館といっても元々遺墨などが中心で資料館的な趣のしかもひどくこぢんまりとしたところなのだが(因みに隣の出雲崎町には良寛美術館があり、燕市分水には良寛資料館があって実に紛らわしい)、今回は特別展ということで普段公開されない遺品遺墨を所縁の民家などから借りて展示したものらしい。で目玉は良寛の剃髪に使われたとおぼしき剃刀なのだが……
うーん、これほんまかいな? ──って、こりゃ長岡弁じゃないな──
うーん、これほんだかや? ──これも厳密には隣の旧栃尾の方言だが……
うーん、これほんとんがーかー? ──やっぱこれだな長岡は。
とにかく一部錆びついてはいるものの一部光ってたりして普通の剃刀と見えなくもなく、250年以上も前のものかいなとちょっと思えるものではあった。砥石や道具箱も一緒にあって、禅師の逸話に出てくる床屋の商売道具の描写に一致するとのことだが……
ということで残念ながら展示室内は禁写真のため、すぐ外の休憩室で撮った良寛と貞心尼の逢瀬の像を上に掲げたのお粗末。


鍋みがく音にまぎるる雨蛙
風鈴や竹を去事(さること)三四尺
鳰(にお)の巣のところがへする五月雨(さつきさめ)     沙門良寛


因みに旧和島村といへばモー娘。エース久住小春の生地(聖地)なり。