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藤田まこと

藤田まこと死去。http://www.sponichi.co.jp/entertainment/flash/KFullFlash20100218056.html

藤田まことというと『必殺仕事人』ということになるんだろうが、個人的にはあのシリーズは(嫌いというほどではなかったものの)エグすぎるストーリーが多かったためにちょっと引き気味で見てたのはたしかで、世代的にはむしろやはり子供の頃夢中で見てた『てなもんや三度笠』のほうに好意が傾く──とはいっても悔しいことにどんな話があったかなど細部はまるで憶えていない。でも例えばこの貴重映像↓あたりが記憶の片隅を擽ってくれる。

こうして今見るとなんて新鮮なんだろうと驚く。これを毎週生放送でやってたんだと思うとさらに驚く。欽ちゃんシリーズも『ひょうきん族』もなぜか全然笑えないタチだったが(というより笑えないことが判ってるからほとんど見たことがなかった)、これは今見ても全然面白いと思える。何なんだろう、ギャグの1つ1つはよく考えればさほど大したことないようなのに、藤田まこと白木みのるがやるとそれが妙にツボにくる。大阪のお笑いには例外的な(というと大阪のお笑いに失礼だが)粋で洒脱なところが藤田まことにあるからだろうか(なんて生意気いっても粋や洒脱の意味もよく判っちゃいないが)。
あと藤田まことは歌もとても巧くて、これ↓は自身が唄ってる『てなもんや』の主題歌──らしいが残念ながらこれも憶えてないしテレビで流してた歌なのかどうかも判らない。

こちら↓はステージで唄う「上海ブルース」。司会の声が奇しくも先日亡くなったばかりの玉置宏なのがまた感慨がある。

いつか『歌謡コンサート』(だったか?)で唄った「十三(じゅうそう)の夜」が印象深いが残念ながらYoutubeにはあがっていない。子供の頃聴いた憶えのある「ちゅうちゅうたこ焼き」(「たこ焼きの歌」かと思ってたら正しくはこういうタイトルだった)も懐かしい。だが意外にも『必殺』『はぐれ刑事純情派』関連等以外の藤田の歌はCDにはなっていないようだ。


ドラマ方面ではその『はぐれ刑事』シリーズはあまりにも人情派すぎて?時々見る程度だったが、同じテレ朝土ワイの『京都殺人案内』シリーズはよく見てた。藤田演じる狩矢警部が後半背を丸めて単独捜査に歩くあたりで流れるテーマ曲「夜霧のシルエット」(クロード・チアリ)がいい雰囲気を出していた。
ご冥福を祈ります。