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尾藤イサオ

尾崎紀世彦氏の「しのぶ会」。
http://news.tv-asahi.co.jp/ann/geinou/geinou_news/contents/hot_20120902_160.html
尾藤イサオの「また逢う日まで」がよかったとここ→http://d.hatena.ne.jp/natsukikenji/20120822で書いたが、何を隠そう尾藤イサオには子供の頃瞬間的にかなり影響を受けた。と言っても「あしたのジョー」(1970)じゃなくそれ以前のヒット曲「悲しき願い」(1965)ですらなく、そのほんの僅か前、おそらく62、3年頃に『7時にあいまショー』などに時々出ては過激なパフォーマンスとともに唄ってた洋楽カバーの数々だ。とにかくその唄いっぷりが他のどの歌手とも違う凄さで、子供の目にはなんだかイケナイものを見てるような感じで(今思えばああいうのを後年の世間は「セクシー」と形容することになるんだろう)、正座して見てると膝が小刻みに震えてくるようですらあった(当時そういう憶えがあるテレビ映像と言うと他には力道山のプロレスや『月曜日の男』などのスリラー・ドラマがある)。で当時の尾藤は下の名前をたしか「イサヲ」と表記してて、テレビ画面上の小さい「ヲ」の字がよく読めないから「尾藤イサラ」という名前なんだとしばらく思ってたっけ。…それはともかく、今ようつべで探してみても当時のこの人の「その手の」曲は少ない(ヒットした上記2曲だけは沢山UPされてるが)。がそんな中、例えばこれはモロ1例に入る↓。ブルー・コメッツ&尾藤イサオ「グッド・ゴーリー・ミス・モーリー」。

今回検索して初めて知ったが、尾藤は何と一時期ブルー・コメッツの一員だったらしい! で当時の音源のCDはないかと探すと、あったあったこれだ! 『ロック, サーフィン, ホット・ロッド』という内田裕也とのコラボ・アルバムで、バックは何とブルコメ&ブルージーンズ!

オリジナル盤は64年だから「悲しき願い」が大ヒットする直前で、まさに〈本物の〉尾藤が詰まってる1枚ってことになるんじゃないか。ブルコメにしてもメジャーデビューはやはり翌65年だから、このときはまだ完全なバックバンド扱いだろう(↑上に貼った曲でサックス吹いてるのは勿論故井上大輔=当時は井上忠夫)。
アルバムの惹句「日本のロックヴォーカルの原点。日夜ジャズ喫茶で熱いステージを展開していた彼らの強烈なエネルギーが充満している雰囲気が感じられる貴重なアルバム!」
収録曲は 1. ホワット・アイ・セイ 2. トラブル 3. ツイスト・アンド・シャウト 4. ブルージン・バップ 5. ブルー・スエード・シューズ 6. ワン・ナイト 7. シェイキング・ロック 8. ルシル 9. ダイナマイト 10. キープ・ア・ノッキン 11. アイ・ウォント・ユー・ウィズ・ミー 12. 天使のハンマー 13. スイムで行こう 14. ローラに好きだと云ってくれ
勿論即注文した。このアルバムで検索すると、「もっと早く知っとけばよかった!」と似たようなこと言ってる同世代っぽいオヤジどものブログがゴロゴロ出る。因みに内田・尾藤・ブルジン・ブルコメは66年のビートルズ公演で前座をやったそうだが、おいらはそのテレビ放映を見ていない──そういうのがあるってことは何となく認識してたようなのに、なぜか布団にもぐって寝てしまって、茶の間のほうからそれらしい音だけが聴こえてた憶えがある、茶の間にいただろう大人たちはビートルズなんて知らないし興味もなかったはずだが。それともあの記憶自体幻なんだろうか…


ロック・サーフィン・ホット・ロッド





※追記:忘れてたが尾藤イサオについては08年にも一度書いてた。→http://d.hatena.ne.jp/natsukikenji/20080406
読み返すと、恥ずかしくなることには今回↑のとほとんど同じこと書いてる…でも敢えてこのままにしとこう。



























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