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今になって前クールの総括でもないが(総括できるほどたくさん見ていないのが
もっと問題だが)、やはり安心していちばんおもしろく見られるのは「富豪刑事
だった。あれだけクセのある脇役男優をたくさん贅沢に揃えて(しかもそのだれ一人
無駄になってないのがすごい)いながら、「ちょっとよろしいですか」の一言で
すべてをインサイドアウトできてしまうのは、深キョンならではだ。続編は
きっとあるだろう。あと「Mの悲劇」は二回目以降見ていない(もちろん全話
録ってある)。というのは、展開が非常にイヤそうだったからだ。もちろん、
イヤそうってことは、すごくおもしろそうってことと同義だ。いやまちがいなく
おもしろい。でもイヤなんだな。いずれ見ると思う。いちばん期待はずれだったのは、
大方そうだろうと思うけど、「救命病棟24時」だ。あの設定であれは、安心して見られ
すぎだ。というか、ひとつひとつのエピソードへの踏み込みが足りないんだな。
だからひとつひとつの難局が解決されたときのカタルシスも(そればかりが冗長に
強調されてるにもかかわらず)中途半端になってしまう。視聴率をある程度維持
したのはひとえにキャスティングによるだろうが、松嶋菜々子復帰作としては
完全に「ごくせん」にくわれ、制作サイドはちょっとがっかりだっただろう。


ところで「義経」はまだやっと八回まで見終えただけだが、今回ばかりはイケる。
古きよきコテコテの大河ドラマがやっと帰ってきた感じだ。まずなによりビルドゥングス
・ロマンであること。わかりやすいこと(この点やはり戦国もの忠臣蔵ものに次いで
源平ものあたりは有利だ)。娯楽性が押し出されていること(スペクタクル、恋愛、
波乱の運命、荒唐無稽さ、などなど)。今回はそのどれもがありそうだ。
タッキーはまだやや緊張しすぎてるかもしれないが、ヒロイック・ファンタジー
スケール感が自然に出せてるのはやはり天性だろう。あと中井貴一がいい味出して
きてる。とにかく、先がわかってるのにおもしろいってのが大河の魅力だよね。


当然もう今クールが始まってる。いちばんの注目はもちろん「汚れる舌」だ。
久々の内館牧子だから、というより、なんたって久々の飯島直子だからね。
しかし飯島ってなんであんなにいいのかね。もちろん元ヤンだってのも×2だって
のもわかってるし、いろいろあるだろうってのも予想できるけど、なんなのかねえ
このよさは。ただこのドラマは、初回を見たかぎり、どうも内館節を最初から
強く打ち出そうとしすぎてるんじゃないか、というか、最初自然な流れで徐々に
ひどいことになってくというのが内館のリアリティ?じゃないかと思ってたんだが、
どうもこれは最初から暴走気味で心配だ(とくに母親役の松原智恵子とか)。
あと森口瑶子がいかにもイヤそうだね。極楽加藤はいい味すぎる。プロパーの
役者だとなかなかこの味が出ないってのが皮肉だ。初回13パーセント。前評判
からするともうちょっといってもいいと思うけど、もともと高めは期待して
ないだろう。明日二回。