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渋谷で*時

Sin City [PP-30314] [ポスター] Sin City [PP-30312] [ポスター] Sin City [PP-30311] [ポスター]
シン・シティ』05.10.07.渋谷ジョイシネマにて 
おもしろい! 過剰情報満載のプログラムは買うべし。
酒場のワンシーンのみがセットで、あとは人物以外背景もなにもすべてCGらしいが、
そのすさまじい映像美は、CGだからどうの実写だからどうのといったごたくをいわせない。
映像の映画であると同時に、〈顔〉の映画でもある。クライヴ・オーウェンの濃い無表情の顔。
ベニチオ・デル・トロ(気に入りの役者さんだ)の変に白っぽい顔。ジェシカ・アルバ
ハクい(といいたくなる。意味よくわかってないが)顔。イライジャ・ウッドのいかにも
楽しんでやってる非人間的な顔。ミッキー・ロークのもうだれだかわからん顔……
だがなかでも「へえ」と思ったのが、悪の中枢ロアーク枢機卿を演じたルトガー・ハウアー
顔だ。妙にしぶくて、アンソニー・ホプキンスに似てるような気がした(人肉食い癖があると
いう役柄のせいもあるか)。『ブレード・ランナー』のイメージが強すぎて大俳優になり損ねた
感がある人だと思ってたが、『バットマン ビギンズ』にも出てるらしい(観てないが、近々DVD化とのこと)。

頭文字D THE MOVIE 公式ビジュアルBOOK
頭文字D THE MOVIE』05.10.07.アミューズCQNにて(渋谷)
渋谷で二本観るという前提のため、もう一本はアイドルおたくとしてこれ。鈴木杏がヒロインで
出てるから。それ以外は、日本マンガ原作なのに香港映画ということであまり期待して
いなかったが、これが意外におもしろかった。というか、ある意味『シン・シティ』に
並ぶほどのユニークさだ。まず舞台も登場人物もすべて日本であり日本人のままなのに、
主用キャストが鈴木杏以外全員中国人(香港&台湾)という点。最初はどこか違和感があったが、
ストーリーに入りこむにつれてどんどん気にならなくなっていった。吹き替えで観たせいも
あるだろうが、役者たちの頑張りと演出の気配りがかなり効果をあげていたようだ。
あと、筆者が原作を知らないせいも多少あるかもしれない(マンガを読まない人なので。
読んでたとしてもちがいとかを気にしない人でもある)し、オール日本ロケということも
あるだろう。あと見所はなんといってもレース・シーンだが、こちらはCGを一切使わず
すべて実写のため、香港ではやれる道路がなくて、日本の赤城山の有名な坂道でロケしたらしい。
日本のレーシング・チームがスタントを担当したというカー・バトルは全篇に幾度となく出て
きて、かなりの迫力とリアリティがある。が筆者としてはやはりそれ以上に、日本風俗を
奇妙なほどの精密さで再現した香港映画、というところがいちばん印象深い。鈴木杏もよかった。