.

第2節(vs浦和)

natsukikenji2007-03-12

3/11今季ホーム(ビッグスワン)初戦。3月中旬にさしかかろうというのに横殴りの雪に見舞われる悪条件下にもかかわらず、観衆は40500人の超満員。相手は昨季の覇者浦和レッズ。先発11人中外人3人を除く8人全員がA代表もしくはその候補もしくは経験者という、G大阪とともに間違いなくJ最強のチーム。此方アルビはといえば、今年になってFW矢野がやっと候補に呼ばれただけで、ひょっとすると実力的にはJ最弱かもしれないチーム。しかも浦和はDF闘莉王の療養からの復帰戦であり、同時にFWワシントンのみそぎ戦(ACLで采配に噛みついたらしい)でもあり、気合入りまくり。しかもアルビはFWエジミウソンを初戦の赤紙で欠く。
試合は前半アルビがホームの利もあってかFW矢野・深井を中心にDF坂本らの積極的な上がりを絡め、意外にも再三の好機。だが課題の決定力不足と日本版カテナチオといわれる浦和の鉄壁守備とで決めきれず、逆にセットプレーから相手FW永井に頭で先制され、さらに後半ワシントンにカウンターから持ち込まれて2-0の苦しい展開。しかし実力比的にはこの程度はある意味想定内といえたかもしれない。何しろ昨季の対浦和初戦ではワシントンにハットトリックをくらって大敗しているのだから。つまり後半終盤まで2-0のままという展開自体が実は浦和の現時点での不調(G大阪戦での大敗&ACL下位戦での僅差勝)を仄めかしていたのかもしれない。加えてサッカーでは2-0での優勢時こそが最大の鬼門とはよくいわれる。彼らの悪夢はここから始まった。後半43分、投入されたばかりのFW河原(えなり)がDF内田の右クロスに頭で合わせ、さらにロスタイム、これまた後半入ったMF田中(アトム)がMFマルシオ・リシャルデスの中央浮き球を振り向きざまのノントラップ・ボレー。そのままタイムアップ2-2ドロー。スタジアムが勝ったかのような大歓声に包まれる中、MF小野MF阿部らJ屈指のスター選手が呆然とピッチに立ちつくし、その背中を雪が打つ。彼らの受けたダメージは試合結果以上に深刻だ。とくに闘莉王&DF坪井MF鈴木啓らA代表の鍵をも握る守備陣が魔の時間帯に集中力を切らしたことは、アジア杯での今後にすら暗雲を生みかねない。もちろん一方のアルビも内容的にはとても満足とはいえないだろう。U-20代表コンビに光明ありとはいえ、サブ投入後の劇的展開でしか好結果に持ち込めないようでは今季も目標7位は難しいかもしれない……


……なんて生意気なことを書いてるが、筆者はじつは前半をラジオで聴いたにすぎず、「小野阿部の背中を雪が…」なんてのも無論妄想にすぎない。車中で聴いたのち、携帯ラジオをポッケに捻じ込んで駅ビルのスタバに入った途端に電波が切れ。やむなく黙々とBurnt Bonesを読み進めていたが、終了間際我慢しきれず小雪の駐車場に飛び出してイヤホンを耳に。そしたらギリギリえなり&アトム弾に間に合ったんだから、俺ってやっぱアルビと相性いいみたいだ?
※写真は同点弾を演出した期待の新ブラジル人マルシオ・リシャルデス(右・鈴木淳監督)。