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最後から二番目のわたしを誰も倒せない

ひとりっ子 (ハヤカワ文庫SF) 最後から二番目の真実 (創元SF文庫) 国枝史郎伝奇短篇小説集成〈第1巻〉大正十年~昭和二年 国枝史郎伝奇短篇小説集成〈第2巻〉昭和三年~十二年 襲撃者の夜 (扶桑社ミステリー) 樹海の妖魔〈上〉―ラーマーヤナ〈5〉 (ラーマーヤナ 5) 聖都決戦〈上〉―ラーマーヤナ〈3〉 (ラーマーヤナ 3) 口裂け女―novel from the movie シャーロック・ホームズ ベイカー街の幽霊 誰もわたしを倒せない (創元推理文庫) クトゥルー神話ダークナビゲーション エドガー・アラン・ポー短篇集 (ちくま文庫)
迷彩都市 2 (近代麻雀コミックス)
パソコン故障によりついに買い替え、その前後で金子浩氏に色々と相談に乗ってもらい、お陰でやっとネットにも復帰できた(金子さん、ありがとうございました)。
その金子氏が訳した久々のジャック・ケッチャム、『襲撃者の夜』が出た。デビュー作『オフシーズン』の続篇。冒頭からゾクゾクさせる描写。後書きには『隣の家の少女』が映画化されたという凄い話題もあり。
他に昨年後半頃以降の頂き物を紹介します(知人が少ないのでそう多くない)。
大島豊氏訳アショーカ・K・バンカー『聖都決戦』『樹海の妖魔』各上下巻。『蒼の皇子』に始まるエピック・ファンタジー<ラーマーヤナ>シリーズ。この長大さにもかかわらず訳進行が早いのには頭がさがる。
早いといえば今や日暮雅通氏に勝る訳者はいない。『ベイカー街の幽霊』は幽霊テーマのホームズ・パスティーシュ競作集。そちら方面のエッセーも収録。
頭がさがるといえば山岸真氏。イーガンなんて作家よく訳します。『ひとりっ子』は日本オリジナル(ってのも凄い)短編集第3弾。
凄いといえば末国善己氏編『国枝史郎伝奇短篇小説集成』全2巻。いつもながら価格も半端なくて申し訳ないです。装丁超美麗。
本格ミステリ界の新星にして鬼才・伯方雪日氏の『誰もわたしを倒せない』(文庫化)は格闘技テーマの短篇集という異色さ。やはり格闘技物にして館物(!)の長篇新作が控えているとのこと。
口裂け女』はいわずと知れた杉江松恋氏の映画ノベライズ。が、単なる小説化にあらず。
エドガー・アラン・ポー短篇集』は西崎憲氏編の全新訳。巻末の解説もこの訳者ならではの凄さ。
『迷彩都市2』は我孫子武丸氏原作による麻雀サスペンス・コミック完結篇。小説新作も希望(できればアレ系)。
風雲児・森瀬繚氏編による『クトゥルー神話ダークナビゲーション』は労作『図解クトゥルフ神話』に続く新時代のMythos読本の決定版。因みに筆者もちょこっと載せてもらってます。
最後に(これが隠れ本題だったり)筆者自身の新訳『最後から二番目の真実』(P・K・ディック)も出た。別名義にて。一つだけいうとすれば、サンリオ版と結末の解釈が180度違ってること。牧真司氏の解説はいつも物凄い行き届き方で脱帽。