『金色の翼』

東海昼ドラ『金色の翼』がいよいよ佳境を迎えつつある。いまだ明らかにされていない謎が色々あって、『美しい罠』よりもミステリ的な要素が強い。修子の秘密を知る男・迫田をホテルのバルコニーから突き落とした犯人はだれなのか？　そもそも修子が過去に遺産目当てで夫を殺したというのは事実なのか？ 婚約者を殺して逃亡し続けているとされていた槙の兄は｢すでにこの世にいない｣とセツがいいだしたが、それはたしかなのか？ セツが槙を可愛がるのは彼の兄の死に責任があるための負い目のせい、というニュアンスになってきたが、はたして理由はそれだけなのか？　その件については支配人夫婦も何か知っていて隠しているようだったが、セツと槙には何かそれ以上の秘密があるんじゃないか？　槙の兄の肖像写真は槙と瓜二つだが、回想シーンでは兄の顔をなぜはっきりと出さないのか？　というふうに見てみると、槙の兄をめぐる謎が修子の秘密以上に興味をそそるようになってくる。ほんとの本格ミステリならここで色々な手がありうるだろうが──たとえば実際期待してたのは槙と兄が入れ替わっていたりというケース──はたしてそういうところまで踏み込んでくるものかどうか。そしてやはり昼ドラである以上は、ヒロインの愛の行方──すなわち愛憎半ばしていた修子と槙の関係が奈辺へ収束するのかももちろん気になる。国分佐智子のブログによればすでに撮影は終了しているらしい。

次作『愛の迷宮』もある事情ゆえに見逃せないが、それはまた後日。