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『実録大西ユカリ・ショウ』2


大西ユカリ『実録』は「ディスク2」のほうが相対的に中身が濃いといえるかもしれない。「土曜の夜何かが起きる」(黛ジュン)は「1」に入ってる「北国行きで」ともども鈴木邦彦作曲で、小〜中坊のころテレビで聴いてたときから生意気にも名曲だと思ってたが、さすが姐さん判ってる。「キィハントー」は勿論『キイハンター』に紀伊半島をかけてて、主題歌「非情のライセンス」へのオマージュっぽい。そしてこの2枚組全曲の中で個人的に一番ウケてるのが「木屋町旅情」だ。この曲は「2」の収録現場となったライヴハウスWHOOPEE'S〉(京都木屋町)の店主エディ片山当人がユカリ嬢とデュエットしてて、これが何とも愉快痛快。シングルカットしたらいいんじゃないかと思うほど面白い歌だ。作詞にも加わってるこのエディ片山なる御仁がどんな人物かと調べてみると、どうやらご当地の名物的おっさんらしく、片山洋品店なる服屋もやってるとのこと。「天使の憂鬱〜恋のサバイバル」は井上尭之による『傷だらけの天使』サントラ曲に乗せての面白独り芝居(?)からグロリア・ゲイナーの70年代ディスコ・ヒットのカバーへと繋がる、ユカリ嬢の天才を思い知らされる空前絶後の名調子。「ナンキバウンド」「滾り」(「1」でもクレケンとデュエットしてる曲)ではなんと来日中だったジミヘン系名ギタリスト・ブラックバード・マックナイト(夫人は日本人らしい)が共演。いやー凄いね。説明不能な凄さ。映像見てなくてもライヴの様子が自然と浮かんでしまうのが何とも、DVD要らず? 
ディスク2: 1. ザ・キングストンバッドガール 2. 土曜の夜何かが起きる 3. MC 4. 恋はバツグン 5. キィハントー 6. MC 7. 木屋町旅情(ヤンキーニットでぶっとばせ!)(with エディ片山) 8. メドレー:天使の憂鬱~恋のサバイバル 9. MC 10. ナンキバウンドユカリの夏休み(with Blackbyrd Mcknight) 11. 滾り(with Blackbyrd Mcknight) 12. 新ミッチー音頭(ミッチー音頭) 13. Z最終便 14. アンコール 15. 新世界のテーマ 16. 恋のスマートボール 17. 雨の日のあやまち 18. メンバー紹介
「1」「2」ともここ等で全曲視聴可http://listen.jp/store/album_pcd5829.htm
余談だが、昨日書いた「機能的には彼女らと一緒」の彼女らというのは客ではなくて二人のバックダンサーのことらしい。ジャケ写で〈おひけえなすって〉を一緒にやってるガールズがそれだろう。

大西ユカリと新世界OShttp://www.hustle-records.com/