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木村佳乃

SUKIYAKI WESTERN ジャンゴ スタンダード・エディション [DVD] ラブ コンプレックス(1) [VHS] ISOLA 多重人格少女 [DVD] 木村佳乃メモリアルブック「YX(Yoshino's 10years)」
レンタルで見た『SUKIYAKI WESTERN ジャンゴ』、いやー面白かった。元ネタだという『続・荒野の用心棒』は当然のごとく見てないが、なまじそんなの見てないほうが純粋に楽しめるんじゃないかな(とその見てない当人がいっても説得力ないか)。要するにこれは頭空っぽにしてとにかくひたすら目玉だけで見ればいいんだよ。もともと三池崇史はそういう見方するのが正解な監督だからね。猪口才な情報や知識で下手に武装しないほうがいい。三池がこの映画についてテレビで喋ってるの見たけど、まずふざけきってるからね。映画に思い入れやこだわりなんてこれっぽっちもないよ彼には。つまり「撮り捨て上等」? 強いていえばそういう徹底した不真面目さ・おふざけ・いい加減さが思い入れでありこだわりなんじゃない? 英語喋れない役者たちにわざと片言英語喋らせるとか(ガイジンにゃ聴きとれないから海外版じゃ英語字幕がついてるんだって)、テキトーな発想で主題歌サブちゃんに唄わせるとか。そういう調子だから当然アマゾンの素人評じゃ散々だし、『映画秘宝』の例の巻末鼎談でもこっぴどく叩かれてたと思うが、そういう頭でっかちな連中に叩かれることこそ三池にゃ本望だろう。 

ところでこの映画で桃井かおりとともに数少ない女優陣の一角として文字通り血まみれ泥まみれで熱演してた木村佳乃についてこの機にちょっとだけ触れておきたい。最初に認識したのは『協奏曲』でキムタクに振られる脇役だったが、実は結構好きで写真集1つ持ってる(お嬢様女優の割に被写体としては露出が大胆なことで知られる)。女優(主にドラマ)としてはすでに主演作も多いものの意外と不遇というか運がなくてヒット作・当り役に恵まれていない。しかしそんな中でも2000年頃やった『ラブ・コンプレックス』でのクールでシュールな才女キャラは大きな転機で、以後割と吹っ切れてきたように見える(ただし当の『ラブ・コン』はシュールすぎてカルト作となり未だDVD化されていない)。そしてそのキャラの延長にあるのが大ヒット作『相棒』での冷血な女代議士片山雛子役で、GW公開予定の同ドラマ『劇場版』でも鍵となる役割になるらしい。↓は同映画の予告編の1つで、中頃に一瞬だけ顔が出てくる。

余談だが『ジャンゴ』で共演してる伊勢谷友介と交際中であることは有名。あの映画の役者陣の中じゃ彼らだけ実生活でともに英語ペラペラだが、そのいかにもな発音のよさが逆に浮いてたのが可笑しい。