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テレ朝ミステリー・ドラマ

新・科捜研の女’06 VOL.1 [DVD] テレビ朝日系ドラマ「警視庁捜査一課9係」オリジナル・サウンドトラック
今夜『パズル』(2回)『キミ犯人じゃないよね?』(3回)を見終えたところで、『相棒』の大成功に気をよくしすぎてミステリー系ばっかにしてしまった(当然わざとだよなこれは)テレ朝ドラマのメモを。
今日の『パズル』と『キミ』はミステリーのふりをしたシュールギャグ物という観で互いにカブッてるわけだが(それもわざとだ)、いずれもその徹底したくだらなさ加減が妙に面白くなってきてる。たぶんそういうバカバカしさに偏向しきれないで大失敗した『四姉妹探偵団』の教訓が効いてきてるってことじゃないかな。石原さとみというと学会女優というイメージが先行してハンデあり気味(俺の中で)だったんだが、今回の切れたおバカっぷりへの徹し方はちょっと見直した。一方『キミ』の貫地谷しほりは存在感こそ安定してるものの、おバカ路線は相手役の要潤に任せてる観があるので(そういう役割分担だから当然ではあるんだが)もう一刺しの吹っ切れを期待したい。
あとは水9『警視庁捜査一課9係』と木8『新・科捜研の女』木9『7人の女弁護士』だが、いずれもそれぞれにシリーズ物の安定感が定着してきてる。『9係』は以前は渡瀬恒彦のキャラが『おみやさん』と不必要にカブッてるのが気になってたが、今回は見慣れたせいかあまり目に障らなくなった。安定感といえば『科捜研』はモロ沢口靖子のそれで見せてる。ここまでくるともう変な新味とかは邪魔になるだけだよな。新味といえば『女弁護士』では釈由美子の決め台詞が一つ増えたが、これは割と巧くいってる。こういうのは水戸黄門の印籠のごとく基本は変えてはいけないわけだが、助さん格さんに多少のアレンジが必要であるように定型を活かす応変はあっていい。
意外だったのは『9係』『女弁護士』ともに前のがソフト化されてないってこと。とくに前者はサントラのアルバムだけ出てるってのが妙だ。今回どんな動きをするかを睨んでるってことかもしれない。
世間がいってるほど今のドラマ界がダメになってるなどとは全く思わないが(そんな現状を立て直すとか豪語した大御所系の登板も軒並失敗してるし)、見る側の志向に(嗜好に)微妙な(しかし大きな)変化が続いてるってのは確かだろうから、テレ朝のこの大胆すぎる実験がよかれ悪しかれ何がしかの占いになってくれることを期待したい。         なんちゃってね。