『マブ論』
RHYMESTERの宇多丸が『BUBKA』に連載してたアイドル歌謡時評「宇多丸のマブ論」が単行本化された(『ライムスター宇多丸のマブ論CLASSICS──アイドルソング時評2000〜2008』7/3発売)ことを他でもない同誌最新号の著者インタビュー見て知ったので、早速買ってきた。
2000年から2008年て、いつの間にか随分長く続いてたものだ。タブーなき芸能界スキャンダル誌『BUBKA』は芸能ヲタとして結構よく買ってて、他にちょっと例のないこの熱いアイドル歌謡論には感心してはいたが、なかなか毎号ちゃんと読むとまではいかなかったので(細かすぎる文字は老眼にはきつい)、こうやって1冊にまとまってくれるとほんと有り難い。ハロプロの興亡を経て、ここにきて大ブレークしたPerfumeを誰よりもいち早く猛プッシュしたという自負から「今こそ世に問うタイミング!」となったのに違いないが、たしかに時代的にもいろんな意味で今はいい時機かもしれない。川勝正幸が帯の推薦辞(上の写真──いつもながら見づらいが)で「近田春夫『気分は歌謡曲』以来の名著にしてメタ・アイドル時代以後ならではの純粋アイドル応援評」と書いてるように(メタ・アイドル時代ってのはちょっとよく判らないが)、アイドルへの──それも彼らの〈楽曲〉にこだわっての──熱い愛に溢れた本になってることはたしかであるはずだ。
結構な分量ではあるが、単行本化に際して詳細極まる脚注付けたり小西康陽と巻末対談したりといった+αもあるようなので、楽しんで読めそうだ。
※『気分は歌謡曲』たしか持ってたと思うからあとで探してみよう(今はとんでもない古書価がついてるようだ)。