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鳥羽一郎/黒木憲(ジュニア)

港の挽歌 別れても
7/8(火)昼、『スタパ』ゲスト鳥羽一郎。いやーやっぱり面白いなこの人。〈海の男〉ってのがただのウリじゃなくて本物だからね彼の場合。しかも鉄男ならぬとんでもない〈船男〉で、自宅が足の踏み場もなくなってるというコレクションの一部を見せてた、家でよく鳴らしてるという霧笛とか、港の酒場のジュークボックスとか、自分が昔乗ってた漁船の大型模型とか。しかもタモリみたいなただのヲタじゃなくてプロだから、いうことがただのペダントリに堕してないで矢鱈リアリスティック。話術も絶妙だ、変に巧みさを感じさせず朴訥なようでいて実はそうでもないというあたりが。あと師匠の船村徹がプライベートでタンゴ・バンドを持ってて、自作の演歌(「別れの一本杉」とか!)をタンゴにアレンジして演ってたという逸話もユニークだった。ジャケ写↑は今日唄った「港の挽歌」。

同じ7/8夜、『歌謡コンサート』で目を惹いたのは黒木憲ジュニアの「霧にむせぶ夜」。往年の名ムード派黒木憲(故人)の子息で、数年前まで唐木淳の名で活動してたがここにきて父親の名前を敢えて〈ジュニア〉付きで襲名?して再起ってことらしい。以前新聞記事でちらっと見たが実物は初めて。今日唄った「霧に…」は勿論父親の大ヒット曲だが、風貌といい鼻にかかった低音といいそっくりだった。で、てっきりこの曲を自分でも出してるのかと思ったらどうやらそうじゃなく、名は継いでも売るのはオリジナル(ジャケ写の「別れても」↑がそれ)で、ということのようだ。でもそんなにこだわらず、テレビでせっかく唄ったんだからいっそ出しちゃったらいいんじゃないかなこの名曲。ついでに〈ジュニア〉なんかとっちゃって黒木憲でいいと思うが──なんて素人が無責任なこといってもダメだろうけど。
ってことで、初代の名調子の一端を。↓(1分)
http://jp.youtube.com/watch?v=YpN-88sPXjc