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ワイドサスペンス時々

枕に『天地人』を…
視聴率的には今のところ意外といいようで、4回(1/25・日)が尻上がりの26.0%。けどやっと本格的に顔ぶれが出揃った回だからとりあえずそのぐらい出しとかなきゃ困るわけだが。おそらく次からが下がりどきだろう。あの名子役がもう出ない+謙信(阿部寛)が好評だった蓬髪から早くも坊主頭に+景勝(北村一輝)が朴訥過ぎ、等のマイナス要素がどんどん作用してくる。しかしプラス面もないわけじゃない。お船(常盤貴子)の安定感+景虎(玉山鉄二)の悲劇性の予感+兼続の幹事役キャラが早くも強調+謙信の存在感、等々。あと超ローカルネタながら当面どうにか華やかさを保ってるのと、何より全体を律するリズムに早くも独自さが出てるのが救いだ。序盤でこれだけやっとけば充分健闘だから、あとは気にせずとにかくダレずにやってければ御の字かも。


さて1/24(土)の注目のSPドラマ対決だが、視聴率的にはテレ朝『疑惑』が18.5%で圧勝したようだ。

http://www.tv-asahi.co.jp/giwaku/
映画版での桃井かおり(『告発の行方』のジョディー・フォスターすら目じゃないほどの名演)の強烈な役どころを意表にも沢口靖子。しかしこれが大熱演で釘付けに。何しろタンスにゴンの人ですから。信仰は強いね。映画版のラストのラストでやってたアレがこちらにはなかったが、まあその辺は比べても仕方ないことだし(そもそも原作読んでない)。あとやはり田村正和はこういうのやると異様にハマるね、昔やってた名SPドラマ『兜町』思い出した。


一方のフジ『誰も守れない』は10.7%と大惨敗。

http://wwwz.fujitv.co.jp/fujitv/news/pub_2008/09-premium-01.html
だが当然の結果だ。ちょっと見た瞬間あこりゃダメだと判った。君塚もヤキが回った…というのもあるがどちらかといえば演出の問題のほうが大きい。映画との連動だからだろうが無意味にフィルム使ったり下手に手ブレやったりと底の浅さが見え透いてる。映画系の渋面の評論家衆にはそういうのが受けがいいのかもしれんが、茶の間でコタツにもぐりながらぼんやり見てるだけのこちとらには歯の浮くむず痒いシロモノでしかない。テレビドラマでは「テレビ」ドラマを創るのが1番。そもそもテレビでテレビ以外のことやってどうするんだ? とにかく今日(1/28水)の『相棒』といい、ドラマ創りではテレ朝が1番安定してる時代になった。


1/26(月)TBS『狩矢警部5 京舞妓殺人事件』。

http://www.tbs.co.jp/getsugol/20090126/drama_point.html
こういう安定しきってるのが1番好き。犯人もおよその展開もキャスティングだけで判るようにできてる上に、その法則を裏切らずにそのまんま素直にいくという、ある意味最大の映像トリックともいえるミステリ・ドラマ手法の王道。ワイドサスペンス好きにはやはり帝王船越英一郎物は見逃せない。1つ注文するとすれば…どこの局でもいいから今度是非副女王(?)山村紅葉主演作創ってほしい。