.

矢吹健 / 水越けいこ

毎年この時期(お盆)になるとテレ東の懐メロ系SP歌番組が数ヶ月遅れでOAされる。
まず『第40回夏祭りにっぽんの歌』。http://www.tv-tokyo.co.jp/natsu_09/
いきなり目を惹いたのはムードコーラス特集コーナーでの敏いとうとハッピー&ブルー。例によって「星降る街角」「よせばいいのに」をやったが、このグループまたメンバー変わった? いやツートップリードボーカルの1人が宍戸勝なのはたしかなんだけど、もう1人の名前判らない人が何とも濃すぎる魅力を振り撒いてて思わず目を釘づけにさせられたので。明らかに古参メンバーじゃない、田丸栄作は後ろでコーラスやってたし。何ていうのか……例えばなんでんかんでんの社長系というか、あるいは安岡力也をちょっとだけソフトにした感じというか、とにかくガタイがいいのに妙にホスト系でしかも声が艶っぽいという、まさにこのグループにぴったりのお水な雰囲気だった──ひょっとして前に見たとき(=http://d.hatena.ne.jp/natsukikenji/20080327)もこの人だったんだろうか?
ってことで「星降る街角」↓。但しこれは今回見たツートップとは違う構成。この映像↓でのフロント2人は左側が田丸だが右側は不明(宍戸勝じゃないのはたしか。宍戸の姿はこのときはバックにも見えない)。この右側の人は現在のメンバーにはいないようだ。

この2人↑には悪いが、今回の『夏祭り』でのツートップのほうが遥かに迫力あるのは否めない。


続いてそのハピブルの曲「よせばいいのに」の作詞作曲者である三浦弘が率いるハニー・シックスも同コーナーに出演。「オールナイトで朝帰り」(この曲は残念ながらよく知らず耳に憶えもない)と「ふりむかないで」やったが、前にも書いたように(=http://d.hatena.ne.jp/natsukikenji/20070920)後者のオリジナルはハニー・ナイツだってことで、そのハニー・ナイツ版「ふりむかないで」を↓。(※ハニー・シックス版は残念ながらあがってない)



次はこれまたお馴染み?『名曲ベストヒット歌謡』。http://www.tv-tokyo.co.jp/contents/newtitle/2009/03/028036.html
70年代特集ってことで定番曲が多い中で目を惹いた1つが矢吹健「あなたのブルース」。初期森進一を思わせるどぎついまでのハスキーさだが、凄みというか情念の怖さみたいなものをより強く感じさせる声であり歌でもある。


もう1人採りあげたいのは水越けいこで、驚いたことにスタジオゲストの1人として出演しスマッシュヒット曲「頬にキスして」を唄った(上の矢吹健はVTRのみ)。この人個人的にはさほど関心なかったんだが嘗て友人がファンだったので(その友人にしても直接のファンというより元々は女優の木内みどりが好きで、その木内に顔が似てるという理由でファンになったというのだった──決して似てるとは思えなかったが)、じゃあ付き合いで聴いてみようかってことでアルバム1つ入手した(といっても当時は専らカセットテープ買いだったが)という程度だった。ところがその中の「エアーメイル」という曲が妙に印象的でずっと耳に残ることになった。元カレが海外にいっちゃって寂しいという詞なんだが、何とその海外の地ってのがベイルートなのだ。当時レバノンといえば内戦ばっかで超危険な国というイメージで、「何でよりによってそんな土地やねん!」と思いながらもやられた感は否めなかった。今では久保田早紀「異邦人」庄野真代「飛んでイスタンブール松田聖子「マラケッシュ」緑川アコ「カスバの女」と並ぶ環地中海エキゾチシズム歌謡?の一角を占める名曲だと思える。
ってことで今回唄った「頬に…」は敢えて外し、水越けいこ「エアーメイル」を↓。(※スローすぎるイントロが2分も続くので注意)