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迂闊

毎度ながら人さまには全くどうでもいい話で何だが……
刊行なったジェイン・オースティン『ノーサンガー・アビー』新訳を買おうと書店に寄ったら、同じちくま文庫のコーナーでちょいorzな発見をしてしまった。ここ→http://d.hatena.ne.jp/natsukikenji/20090716 の下のほうに書いたようについ先日往年の月刊ペン社妖精文庫『ケルト幻想物語集』(W・B・イエイツ編)全3巻のうち持ってなかった2巻を思い立ってネット古書で買ったんだが、なんとこの3巻本、訳者の井村君江氏によってちくま文庫で『ケルト妖精物語』『ケルト幻想物語』の2巻に編纂し直されて再刊されていたのだった! しかもそれは1986/87年のことで、現在までに十数度も版重ねてるじゃないか! 
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480020499/ http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480021540/
…妖精文庫での刊行が78年なので約10年後に文庫化されてたわけだが、今はそれからさらに20年以上も経ってるわけで…その間全く気づかずにいた俺の30年は一体何だったんだ?! …ってほど大袈裟なことじゃないが、しかしまー自分の粗忽さをあらためて思い知らされた発見ではあった。当時(初刊の頃)コナン・ドイルのコティングリー妖精事件に興味湧いたのがきっかけでケルト系の〈妖精〉ってものに妙に惹かれたが、まだその筋の本があまりない時代だった。だがその後井村氏の旺盛な紹介・翻訳活動によって妖精道?が急速に人気を得るようになり、そうすると悪い癖で逆に急速に関心薄れていってしまったのがアンテナの錆びた一因だったかもしれない──と自分に言い訳してもさして意味ないが。

ところで蛇足ながら『ノーサンガー・アビー』は新刊にも拘らずなぜか平積みに置いてなかった、かなりの大型書店なのに。ま別口当たろう(勿論いつもどおり尼で買えば簡単なのではあるが)。
ケルト妖精物語 (ちくま文庫) ケルト幻想物語 (ちくま文庫) ノーサンガー・アビー (ちくま文庫)