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森聖二(ロス・プリモス)

ロス・プリモス(旧・黒沢明ロス・プリモス)のリードボーカル森聖二死去。http://www.sponichi.co.jp/entertainment/flash/KFullFlash20091018099.html
黒沢明ロス・プリモス」はガキの頃マヒナスターズとともにムード歌謡の魅力に引き込んでくれたグループだった。大ヒットしたデビュー曲「ラブユー東京」は「オリコン1位」曲の「第1号」らしい(しかも9週連続!)。リーダーの黒沢明は歌番組で司会者にインタビューされたりするからどのメンバーがその人かすぐ判ったが、リードボーカルの人は森という名前だなんてことすら当時はずっと知らずにいた。森氏のことを「黒沢明」だと思ってた大人も結構いたように思う。あと当時はテレビ出演時でも全員が楽器演奏しながら唄ってた(森氏もいつもギター抱いてた)が、近年の懐メロ番組ではコーラスだけになってるのがちょっと寂しい気がする(他のムードグループもマヒナと鶴岡正義以外ほとんどがそうだが)。
で「ラブユー…」はあまりにも有名すぎて敢えて採りあげるまでもない感なきにしもなので、次点の代表曲といえる「たそがれの銀座」をあげてみる。実はこの曲こそロスプリの真骨頂と思ってる。4分間の中に銀座の一丁目から八丁目までを手際よくしかもムードたっぷりの詞とメロディーで唄いこんでいて、マヒナの「銀座ブルース」と双璧をなすスケール感と華麗さで東京/銀座への憧れを子供心に植えつけてくれた。でこれは↓83年の歌唱映像(その時点で既に懐メロだが)。歌詞は2番(四丁目)まで。

一応フルバージョンもあげとく↓。

この「銀座シリーズ」には「雨の銀座」という曲もあってそれもかなり好きだったが、なぜかYoutubeにはあがってないのでいずれ自分であげてみたい。


ところでムード歌謡ファンを自称していながら迂闊なことだが、ロスプリも「新潟ブルース」を唄ってたということをこのたび初めて知った。しかも67年というから「ラブユー…」の翌年の曲ってことになるが、なぜかテレビで聴いたことなかった。がそのわけはすぐ判った。この曲は「信濃川慕情」という曲とともに美川憲一と競作で(勿論美川版「新潟…」はよく知ってる)、ロスプリは「信濃川…」をA面に「新潟…」をB面にしたため(美川版はその逆)、B面曲をテレビで唄うってことはあまりなかったんじゃないか(尤も「信濃川…」も聴いた憶えないが)。人によってはロスプリ版は知ってるが美川版は知らないというケースもあるらしい。でこれは↓近年と思われる歌唱映像だが、なんとこの曲、森氏がリードボーカルをとらないという珍しい例なのだ(コーラスの左から2人目が森氏)。但しこのグループはメンバーの入れ替わりが激しかったらしいので、この映像でリードとってる人は当時とは違ってるんだろうと思うが。

ロスプリには「雪の長岡恋の町」(!)という曲もあるらしいので是非聴いてみたいものだが…難しいかもな、『全曲集』にも入っていないみたいだから。
                                                                             ご冥福を祈ります。
ロス・プリモス 40周年記念・ベストヒット